仕訳の仕方

ホームへ

    
小口現金出納帳の最終的な対応作業は、会計ソフトへの仕訳作成です。

出納帳を作成している会計では、購入の1件1件を仕訳する必要はなく、月末日付で集計額を仕訳します。
この利点は仕訳の件数を少なくできる事です。

最近の小口現金に関するお金のやりとりは色々なケースが発生しています。
これらに対して極力仕訳を増やさず、但し確認は確実に出来る方法を説明します。

  1. 現金を仮払し、購入後返金されるケース
  2. 売上現金を使って購入していくケース
  3. クレジットカードで購入していくケース
  4. 社長等が自分の財布で立て替えして購入していくケース
  5. 上記が全てあるケース
なお、購入以外に使用する科目は以下としておきます。

    クレジットカードで支払いした金  : 未払金
    クレジットカードで売上した金   : 未収金
    社長等が立て替えで使用した金 : 短期借入金

        

 現金を仮払し、購入後返金されるケース


  現金の仮払、返金の仕訳は不要です。

  従って仕訳は以下のみです。
  

  (月末日付で計上)

  事務消耗品費/現金 標準課税   600 当月分 事務消耗品費

  事務消耗品費/現金 軽減税    7,975 当月分 事務消耗品費(軽減)

  接待交際費/現金   標準課税 16,629 当月分 接待交際費

  車輌費/現金      標準課税  3,663 当月分 車輌費


  アプリでは現金残高を計算しているので、仮払金の返金がされる時点で
  確認をします。

 売上現金を使って購入していくケース (残っている現金を預金へ預け入れもする)

 
  売上額も月の集計を計上すれば良いです。

  なお、預け入れについては預金通帳の仕訳で行われますので
  小口現金のデータを見て仕訳する必要はありません。

  仕訳は以下です。

  (月末日付で計上)

  現金/売上       標準課税 145,000 当月分 売上

  厚生費/現金      標準課税  1,440 当月分 事務消耗品費

  旅費交通費/現金   標準課税  1,700 当月分 旅費交通費費

  事務消耗品費/現金 標準課税   712 当月分 事務消耗品費

  事務消耗品費/現金 軽減税    6,350 当月分 事務消耗品費(軽減)

  租税公課/現金     不課税    750 当月分 租税公課

  接待交際費/現金   標準課税 28,788 当月分 事務消耗品費


  (預金に預け入れた日付で計上)

  預金/現金       不課税  その日に預け入れた金額

  預け入れについては、行うたびに仕訳計上する必要があります。
  従って、購入のように合計金額でする事も出来ません。

 クレジットカードで購入していくケース

 
  各仕訳の貸方は現金は使わず未払金を使います。
  (クレジットカードを使った、という事はまだ払っていない事になります)
  
  後に、預金から引き出されたクレジットカードの明細を見て
  未払い償却の仕訳を計上します。

  仕訳は以下です。

  (月末日付で計上)

  事務消耗品費/未払金 標準課税   600 当月分 事務消耗品費

  事務消耗品費/未払金 軽減税    7,975 当月分 事務消耗品費(軽減)

  接待交際費/未払金   標準課税 16,629 当月分 接待交際費

  車輌費/未払金      標準課税  3,663 当月分 車輌費

  (クレジットカード分を預金から引き出された日付で計上)

  未払金/預金       不課税  明細で確認できた金額


  決算時まで未払金の償却が出来ない場合は当初の計上金額が
  違う等の原因のため、未払金/短期借入金 等で対処します。

  なお、小口購買の利用者登録に置いて支払方法をカードにしておく必要があります。

 社長等が自分の財布で立て替えして購入していくケース


  各仕訳の貸方は現金は使わず短期借入金を使います。


  仕訳は以下です。

  (月末日付で計上)

  事務消耗品費/短期借入金 標準課税   600 当月分 事務消耗品費

  事務消耗品費/短期借入金 軽減税 7,975 当月分 事務消耗品費(軽減)

  接待交際費/短期借入金   標準課税 16,629 当月分 接待交際費

  車輌費/短期借入金      標準課税  3,663 当月分 車輌費


  短期借入金については、どこかの時点でまとめて返金をすれば良いです。

  短期借入金/預金       不課税  立て替えて頂いたすべての金額


  なお、小口購買の利用者登録に置いて支払方法をその他にしておく必要があります。

 上記が全てあるケース


  上記に加えて
 
  ・ クレジットカードで売上額を受ける
  ・ 現金を預金引出以外からも受け取る

  があり得ます。これら全てが発生する状況もあります。

  その場合の仕訳は以下の通りです。


  (預金に引き出した日付で計上)

  現金/預金       不課税  その日に引き出した金額

  (社長等に現金を頂いた日付で計上)

  現金/短期借入金   不課税  その日に受け入れた金額

  (預金に預け入れた日付で計上)

  預金/現金       不課税  その日に預け入れた金額

  (月末日付で計上)

  現金/売上       標準課税 143,000 当月分 売上

  未収金/売上      標準課税  30,000 当月分 売上(クレジット)

  厚生費/現金      軽減税    25,600 当月分 厚生費(軽減)

  事務消耗品費/現金 標準課税  11,000 当月分 事務消耗品費

  接待交際費/現金   標準課税  32,000 当月分 接待交際費

  接待交際費/現金   軽減税   44,000 当月分 接待交際費(軽減)

  備品消耗品費/現金 標準課税  85,000 当月分 備品消耗品費

  現金/未払金     不課税     6,000 当月分 クレジットカード分振替

  現金/短期借入金  不課税     4,000 当月分 立替分振替

  (クレジットカード分を預金から引き出された日付で計上)

  未払金/預金       不課税  明細で確認できた金額

  短期借入金については、どこかの時点でまとめて返金をすれば良いです。

  短期借入金/預金       不課税  立て替えて頂いたすべての金額


  重要な点は、支払方法に限定せず全てを現金で支払った事で仕訳をしておいて、クレジットカードで払った分、
  社長等が立て替えで支払った分を振り替えておくことです。